僕の半月板は三日月板
*昔の下書きを修正しながら投稿してます。修論をほぼ書き終えたので文章力が向上してるかもっ!!
IT企業で来年から働くかもしれないがエンジニアの人達はほんとにすごいと思う。
エンジニア上がりで経営もできちゃう人なんかがたくさん出てきたら、小生の居場所がルンバも掃除できないほどの隅っこになってしまうのではないかと恐れている時期が僕にもあった。
でも、ある人の言葉が僕の考えを変えた。
「坂井くん、仕事ってのはね、チームでやるものなんだよ。一人でコードも書けて、経営もできて、営業もできて、マーケもできてみたいな人はいたとしても地球上に1000人ぐらいしかいない。だからね、君はエンジニアの人にはできないことをすればいいんだよ」
誰がいったか忘れたこの言葉、もはや本当に言われたかどうかも怪しいこの言葉が僕に目指すべき道を教えてくれた。
そうだ。フルマラソン走ろう。
地元で開催される神戸マラソンに申し込み、抽選倍率3.74倍という京大入試より高い関門を見事に通過し、無事エントリー(ちなみにエントリー費は1万円)
今まで10㎞以上走ったことのない僕にとって42.195㎞は未知の距離。
どうやら、周りのマラソン経験者曰く、「20㎞以上走れるかつ2時間以上走れる状態」に練習でもっていけば本番も完走可能だということ。
ランニングシューズ(1万円)、ランニングタイツ(1万円)を購入し、いざ練習。
練習場所は鴨川沿い。
1回目、長距離走に体を慣らすためにもまずは6㎞のランニング
2回目、もう一度体を慣らすためにもう一回6㎞のランニング
3回目、そろそろ少し距離をのばすかと10㎞のランニング
4回目、飽きた。
いくら鴨川沿いの景色がきれいだろうが1時間も走ってたら飽きる。
「素人のマラソンなんて精神論でなんとかなるに決まってるし、練習やーめた。」
月日は流れ、本番。
練習は1ヶ月前から全くしていないが、2万円分の装備を身にまとい、前日にエネルギーを蓄えるためお餅を6個食べた僕には妙な自信があった。
妙な自信を持ったまま、気づけばスタートの合図。
今まで車でしか走らなかった地元の道を、ゆっくりとひた走る。
今までの世界が早すぎたんではないだろうか。
時間がゆっくりと流れている気がした。
普段は気にもかけなかった看板など、街の景色が目に入り、神戸の街ってすてきだなと改めて思えるような感覚。一定のリズムで走りながら故に思考もまとまるし、マラソンを将来の趣味にでも、、なんて。
しかし、こんな頭お花畑のロマンス思考も20kmを超えたあたりから崩壊し始める。
右膝が痛い。それはそれは痛い。ゴリゴリと右の半月板が削られていく音がする。
もちろん、はじめは桜木花道思考で乗り越えようとした。
「オヤジの栄光時代はいつだよ、、、全日本のときか?
オレは、、、、オレは今なんだよ」
10mほど走ってGive up
おそらくオレの栄光時代は今じゃないね。うん。
桜木花道思考をやめたにしても正直完走はしたい。完走できなかったら、周りに死ぬほどバカにされるし、逃げた感が満載で自分としても納得できない。
幸い神戸マラソンは完走しやすい大会で、前半普通に走っていた分後半は1km10分で走れば完走できる。
ちなみに1km10分は2歳児が小走りした程度の速さ、知らんけど
これなら早歩きでいけるとおもい、頑張るが途中から歩いてるだけで痛い。半月板が削れる。
それでも道行く人の応援を糧になんとか完走。
この経験から、サイバーでマラソン事業やるなら責任者は僕がぴったりではないだろうか。。。
僕の半月板は三日月板だ。